区画整理とは
住みよいまちづくりは、計画的・総合的に
まちづくりには代表的な二つの手法があります。
道路・公園などの公共施設をつくるために、必要な用地を買収して事業を行なう個別整備方法(用地買収方式)と、公共の設備と同時に、個々の宅地までを含めて整備する総合的整備方式(区画整理方式)です。
用地買収方式では、計画された幹線道路や公園などの公共施設をつくるために、必要な用地を買収して、個別に線・点的な整備をします。
原則として、生活道路や宅地の整備はできません。新たに道路に面する宅地は便利になりますが、その他の宅地はそのままです。また、宅地を用地として買収されてしまうと地区外へ移転することもあります。
一方、区画整理方式では、土地所有者や市町村などがまちづくりの面的な計画をします。
その計画に沿って、一定の区域を定め、道路・公園等の公共用地や事業費を生み出すための土地を、宅地の利用増進に応じて公平に出し合い(減歩)、道路・公園・河川及び宅地を総合的に整備改善します。
事業が区域内で完結するので、地区外へ移転することがありません。事業区内すべての宅地が整形され、道路に面するため便利になります。また、上下水道・電気・ガスなどの総合的な整備が行なわれます。
総合的なまちづくりには、区画整理方式を
幹線道路や公園を個々に整備する方法では、その施設の整備にとどまり、まち全体の生活環境を向上させることは望めません。
一方、土地区画整理事業は、「まちづくり」の計画に合わせて、まち全体を考え、総合的な計画により整備を行ないます。また、住んでいる土地を手離すことなく事業に参加でき、整備後の公共的な利益をひとりひとりの住民が得られます。
そのため、区画整理は日本の都市整備において最も中心的な役割を果たしており、都市計画の母とも称されています。
土地区画整理事業とは、道路・公園・河川等の公共施設を整備改善し、土地の区画を整え、宅地の利用増進を図る事業なのです。